学習塾経営・開業;自立学習を謳うICT教材活用塾の実際
ICT教材を主幹にしたフランチャイズ加盟学習塾やICT教材を提供して塾名は自由に…の学習塾、いづれにしても謳い文句は
・講師人件費がかからないので利益率が高いです。
・子供の自習性を育む新しい指導法です。
と、言ったところでしょう。
確かに、その通りで間違ってはいないのですが…
ケース1)
「成績保障制度」の草の根的な大手有名学習塾が運営する(なぜか、主体の学習塾名は伏せている)フランチャイズ版の○○○加盟したH氏。
開校から凡そ5年を経て、塾生数が22名で鳴かず飛ばずの運営内容で売却を希望するのですが売り先が見つからない。
タブレットを使って、個々人の子供が学力に合わせて勉強していきます。
内容はとてもよくできていて、「やる気がある子供ならば、サクサク勉強できる。」と思います。
なぜ、集まらないのでしょうか?
ケース2)
パソコン教材指導の老舗の○○○○、兄弟分の○○○、他有名フランチャイズICT教材学習塾…に加盟された塾長の方々
映像授業や問題演習型のICT教材です。
内容は、可もなく不可もなく「そこそこよくできている」と思います。
でも、塾生が集まりません。
月の営業利益が10万円程度でも、「辞めるに惜しいし…何とか集まっていくだろう」と妻の収入と合わせてカツカツの生活が続きます。
ケース3)
多くの学校でも導入されていることとフランチャイズ加盟ではない自由さから○○○という名が知れているICT教材を導入して開業したF氏。
理想も高らかに「自分で考える力は生きる力です。〇〇塾は、学習を通じて自立心と考える力を養います。」という具合に、とても真っ当うな理念です。
でも、塾生が集まりません。
その理由は…
①大人目線で「よくできている教材」が、必ずしも子供が積極的に学習するとは限らない。
→基礎学力が定着していて(=学校の授業は理解できる)向学心がある子供ではない場合は、そもそも学習意欲を高めることが必要なのですがICT教材ではそれができない。
②学校に授業が良く解らない子供が個人塾(フランチャイズ加盟でも個人塾には変わらないです)に来る。
→公立中学校に通う凡そ7割もの子供が「学校の授業が良く解らない」といった状況です。かくして、保護者の不安も相まって、「良い塾」への期待は高まるばかりなのですが、子供に実際に合わない指導になってしまいます。
例えば、AIを活用している教材なので「子供ができない問題をできるまで次のジャンルにはいきません。」となるとその範囲ができるようになるまで同じ種類の問題を考えさせられますから、「飽きて」しまいます。
また、「塾長は応援団になって、子供を褒めて支えてくれれば大丈夫です。」と言いますが、面と向かって指導をしていないのにできるとは思えません。(子供がしらけてしまいます。)
③テストで点数が取れない。
→学力の定着度合いも子供任せになると「本当に一人で解けるのか?」が確認できません。その時はできても(短期記憶)、時間が経ったら解けない(長期記憶)状況になりがちです。
ICT教材は、「基礎学力が充分で、学習意欲が高い子供」には最強の武器になると思います。
であれば、何も塾に通わなくても自宅でできる教材がたくさんあります。
進学塾に通う成績上位層の子供は、在宅学習に映っていくのではないかと思います。
翻って、個人塾は創意工夫をすれば塾生が集まります。
家で勉強できない子
やる気がない子
基礎学力が定着していない子
益々増えています。
大切なことは、これらの子供を何とかする為には「人が関わる指導」が絶対必要だということです。
叱咤激励、心の交流がないとできません。
解ったことの定着の為に、理解の確認の為に…ICT教材はこういった使い方をすることでその威力を発揮します。
そして、その先には自学自「修」の精神が育まれるでしょう。
また、人件費の削減に…は、鵜呑みにはできません。
ICT教材の使用料が「時間講師給与」よりも高額になる場合もありますから。
レスQ学習館は、塾長となる方のできる事とできない事を策定して、利益率が高く・集まる塾を創ります。